最近、「ブロックチェーン」の技術の素晴らしさを耳にすることが増えてきました。
「ビットコインなどの仮想通貨に関係あるんでしょ?」くらいの理解はしていても、「一体何がすごいの?」と言う人はまだたくさんいると思います。
でももう「非中央集権のピアツーピアの分散型台帳技術が・・」
っていう、専門的な話は聞き飽きたんですけど・・
という人のために、
ブロックチェーンの何が一体そんなにすごい発見なのか、シンプルに説明したいと思います。
「時間軸(4次元)の証明」こそがブロックチェーンのすごさ。
まず結論から。
ブロックチェーンのすごさを一言で言うと「4次元の証明」です。
ご理解の通り、1次元の世界は「線」、2次元は「面」を意味します。3次元でようやく「空間」ができます。
そして4次元は・・「時間」です。
(※厳密には4次元を時間としない理論もあります・・)
当たり前の話ですが、我々の世界は「4次元」なんです。
つまり、この『時間軸』を証明できるようにしたブロックチェーンはすごい!!
と言うのが今日の結論です。
時間を超えた証明ほど難しいものはない
具体的な例を挙げましょう。
たとえば、「現在、Aさんが家を持っている」ということの証明はわりと簡単です。現実にAさんがその家に住んでいるからです。
当たり前の話だと思うかもしれませんが、Aさんの家は現実にその空間を占拠しているので、そこに住んでいることを事実として指し示すことができます。Bさんの家というのはAさんの家と同じ空間には存在できません。
しかしこれが、例えば「200年前にAさんの家があったが家が火事で燃えたのでAさんは別の場所に引っ越し、Aさんが引っ越したその5年後に同じ場所にBさんが家を建て、その後に家は壊されて今は森になっている」ことの証明だったらどうでしょうか?
これを証明するためには、関連文書や記録を探し確かめる必要があります。もし記録が残っていなかったら親戚などの関係者の話を聞いて、確かにAさんと Bさんがそこに住んでいたことをなんらかの方法で証明する必要があります。
ここで厄介なのは、もし文書を見つけることが出来てもそれが間違っている可能性があること、さらに関係者の話が間違っている、と言う可能性もありますね。
要するに「時間を超えた証明ほど難しいものはない」ということがこの世界の大前提としてあります。
でも一方で、人間の活動にとっては「いつ誰が何をしたのか」という時間の証明ほど重要なことはないとも言えます。
例えば、
・100円を払ってジュースを買った。
・株に投資をしたので配当をもらった。
・宝くじを買ったら当たったので、当選金をもらった。
・受験料を払ったので受験し、合格したので入学した。
・・等々。
例を挙げればきりがありません。
僕たちの生活は全てが時間軸の上にあります。
にも関わらず、これまではそれが本当に正しいかを証明することが大変でした。
これを聞くと「そのために公証人がいるし、契約書や文書などで証明できるじゃないか」という声が聞こえそうですが、その文書にどれだけの手間をかけているか、という話です。
偽の契約書による詐欺事件や、文書による事務的ミスは数え切れないほどあります。
つまり、ブロックチェーン誕生前の世界には、時間軸の証明には限界があったということです。
「タイムスタンプ技術」は1990年代からあるが・・
ITに詳しい人は、時間を証明するための「タイムスタンプ技術」として昔からあったのでは・・?と言う人もいるかもしれません。
「タイムスタンプ技術」というのはある時点である文書が存在したというような時間証明を電子上で行う技術のことですが、確かにこの技術は1990年代からありました。
しかし、ブロックチェーンが「タイムスタンプ技術」と大きく違う点は、「第三者機関がいらない」と言う一言につきます。
つまり、旧来の「タイムスタンプ」は、確かに時間軸の証明を可能にしていましたが、結局は第三者(信頼できる会社)による管理が必要だったのです。
その意味では、真の意味で時間軸を絶対的に証明できたわけではない、ということが言えると思います。
「ブロックチェーン」と「仮想通貨」
ブロックチェーン技術のすごさはこの記事では書き切れないものですが、「なぜ役立つ技術なのか」についてはわかってもらえたかと思います。
我々の世界は4次元であり常に時間が流れています。
「ブロックチェーンが4次元を証明できる」ということはすなわち、我々の世界そのもののがやっと証明できるようになったことを意味します。
ここまで話すと、「なぜブロックチェーン技術から暗号資産(仮想通貨)が生まれたか」についてもわかってくると思います。
その理由は、
お金のやり取りもまさに時間軸だから、です。
「ブロックチェーン」と「暗号資産(仮想通貨)」が切っても切れない関係にあり、表裏一体なのはこのためです。
人類の悲願である「四次元の証明」をついに可能にしたブロックチェーンが、人間社会をどう変えるのか、ブロックチェーンが作る未来が非常に楽しみです。
あ、最後に余談ですが「ブロックチェーンが四次元を証明する」というフレーズを最初に使ったのはこの記事が多分世界初だと思います。(こんな些細なこともブロックチェーン上なら証明できますが・・)
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