「ビットコイン」と聞くと、
仮想通貨はただの電子データだからマネーゲームのギャンブルに過ぎない!
儲かるかもしれないけど、値動きが激しいから手を出せない・・。
と、否定的な人は結構多いです。
ビットコインがものすごく値上がりして儲かる可能性があるということは知っていても、「儲かる可能性があっても、今まで何度も暴落しているし、そんなギャンブルみたいな仮想通貨は買わない方が賢明だ」と思うのは当然ですよね。
特に家族がいたり、借金があったりするとどうしても資産を失うことは避けたいですよね。
とても賢明な判断で正しいと思います。
「目先のお金が必要だから投資に回せる資金がない」、という人は仮想通貨に手を出さない方が良いと思います。
もしあなたの知人が、「仮想通貨は必ず儲かるから買ったほうがいいよ!」と言ってきたら、それを鵜呑みにしたらダメです。投資に「絶対」はないので、疑うのが正解です。
ビットコインが将来紙くずになる可能性だってないとは言えません。
でも一方で、よく考えずに「仮想通貨は終わった」とか「一過性のバブルに過ぎないから危険」と言って何でも切り捨てる人もことも鵜呑みにしてはいけません。
今日はあえて、「資産を失いたくないからビットコインを買う」という話をしたいと思います。
■「インフレヘッジ」としてのビットコインとは。
「資産を失いたくないからビットコインを買う」というのは一見すると矛盾しているように聞こえます。
ビットコインは大損するリスクがあるから、「資産を守るなら絶対に手を出してはいけない」と思うのが普通でしょう。
「せっかく頑張って貯めたお金を、投資に回して失敗したらどうするんだ」というのは当然の感覚です。
ただし、その「頑張って貯めたお金」というのが本当に安全かどうかはもう一度考えた方が良いというのが今日の話です。
つまり「日本円」の安全性のことです。
こういうと、「日本円がダメになるはずがない」と鼻で笑う人がいるかもしれません。
「日本円は日本銀行の信用に支えられているし、常に世界の安全資産とされてきたから、よくわからないビットコインよりは安全に決まっている」という声が聞こえてきそうです。
確かに日本にいると、通貨に不安を感じることはないと思います。
現に日本円は長い間安定しているし、日本円で貯金をもっていて何の不安もないと思います。そしてこれから先も何の問題もなく世界の安全資産としての通貨であり続けるかもしれません。
ただし、世界的に見ると、トルコ、アルゼンチン、ベネズエラなどの国々の通貨の大暴落からもわかるように、通貨の価値は絶対ではないということは頭の片隅で認識すべきだと思います。
現代の日本人は生まれたときから問題なく日本円を使っていて、その価値を信じきっていますが、「日本円は絶対大丈夫」と言える保証はどこにもないということです。
日本はアベノミクスやコロナショック後の異次元緩和で、どんどん通貨を発行しているという話は聞いたことがあると思います。景気刺激策としてはあり得る政策ですが、通貨発行量が増えると同時にインフレリスクの増加も指摘されています。
「インフレ」とは、通貨そのものの価値が下がりモノの値段が上がってしまうことです。
たとえば、あなたが今1,000万円の貯金を持っていても、急に極端なインフレが進んで円の価値が十分の一になってしまうと、今でいう100万円の価値しか無くなってしまうということです。
通貨にはこのインフレのリスクが常にありますが、ビットコインはインフレにはなりません。
ビットコインは発行総量が決まっているので、”欲しい人が増える限り”は理論上は価値が高くなるように設計されています。歴史的にゴールドの価値が上がっていっているのと同じようなものです。
「金持ち父さん、貧乏父さん」の著者として有名なロバート・キヨサキ氏は、ビットコインは「インフレヘッジ」として持つべき資産であるという話をしていますが、まさにこれは通貨の価値の下落リスクに備えた方が良い、という意味で言っています。
危機感を煽っているように聞こえるかもしれませんが、さっきも言った通り、「日本円が必ずダメになるから、今すぐビットコインをたくさん買うべき」と言いたいわけではありません。
もしかしたら、その逆でビットコインはゼロ円になるかもしれないし、日本円が安全資産であり続ける可能性もあるかもしれません。
ここで言いたいのは、「慎重であればあるほどあらゆる可能性に備えるべき」、ということです。
よく考えずに「ビットコインは絶対にダメ」と決めつけてしまうと、万が一通貨がダメになった時に、むしろ資産を守れなくなる可能性もあるということです。
つまり、「ビットコインが上がるかもしれないから買う」というギャンブル的発想ではなく、「円がダメになるかもしれないからビットコインも買っておく」という長期的な守りの発想です。
ビットコインを「持つリスク」と同じように「持たないリスク」もあるかもしれません。
もし、この記事を読んで、「将来、インフレが来る可能性は1パーセントくらいはあるかもしれないな」と思った人は、例えば自分の資産の1パーセントだけでもビットコインに変えておく、というのも立派な資産防衛策でしょう。もしかすると将来のリスク回避に役立つ日が来るかもしれません。
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